- Web3.0の特徴や仕組み
- Web3.0関連銘柄の将来性や選び方
- Web3.0のおすすめ銘柄
最近、「Web3.0」という言葉をやたらと耳にしませんか?
実は、このWeb3.0は仮想通貨投資においても関係が深いです。
というのも、Web3.0とはブロックチェーン技術を応用して作られた新しいインターネット構造のことだからです。
そこで今回は、Web3.0の仕組みやWeb3.0関連の仮想通貨銘柄の将来性、おすすめの銘柄などについて詳しく解説します。
クリプト博士
Web3.0までの歴史
まずはじめに、Web3.0が誕生するまでのインターネット世界の歴史について解説します。
「歴史なんて興味ない!」という方は、次章からWeb3.0の詳しい仕組みや特徴を解説しているので、読み飛ばしても大丈夫です。
インターネットには「Web1.0}「Web2.0」「Web3.0」という時代変遷があります。
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カレン
ここでは、それぞれの年代がどのような時代だったのかを振り返り、Web3.0時代までの流れを解説します。
Web1.0とは
1989年にイギリスの科学者ティム・バーナーズ=リー博士が「WorldWideWeb(ワールドワイドウェブ・通称WWW)」を発明してから2000年代初頭までのインターネット黎明期のウェブ構造を一般的に「Web1.0」と呼びます。
この時代のウェブサイトはHTMLを用いた静的なページがほとんどでした。
使われていた回線は「ダイヤルアップ」という電話回線で、それによってインターネットに接続してウェブサイトを閲覧したりチャットをしたりしていました。
このころは、常時インターネットに接続できたわけではなかったので、スマートホンを使うように日常生活でインターネット上のコンテンツが利用される機会は非常に少なかったです。
Web2.0とは
2000年代から現在までのウェブ構造のことを「Web2.0」と呼びます。
Web2.0の時代はADSLや光回線が普及し、ダイヤルアップという電話回線を利用していたWeb1.0 時代比べて、回線の速度や安定性が飛躍的に向上しました。
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多くの情報をウェブサイトから閲覧できるようになり、行きかう情報量も爆発的に増えました。
人々の生活が便利になっていく反面、インターネット上の個人情報がGAFAM(Google・Amazon・Facebook・Apple・Microsoftの頭文字)という一部の巨大テクノロジー企業に集中してしまっていることが問題視されています。
Web3.0とは
ブロックチェーン技術を応用することで、個人情報をユーザー自身が管理できるようになるウェブ構造のことです。
Web2.0の時代では、インターネットが爆発的に普及し、多くのサービスが誕生しました。
ただ、先ほどもお話しした通り、Web2.0の時代に誕生したサービスの多くは、プラットフォームを提供している企業にユーザーの個人情報が集中する仕組みになっています。
便利なサービスが続々と登場するなかで、個人情報の流出やデータの利用方法への疑念などの問題が発生しました。
また、意図的に検索結果から削除される「シャドウバン」や、アカウントの停止や削除など、プラットフォーム側がコンテンツを完全にコントロールできる状況もユーザーの大きなストレスになっています。
一方、Web3.0は、データの独占・改ざん・使用方法などの問題点を解決するために生まれた概念で、ブロックチェーン技術を活用したサービスでは、アップロードしたデータが改ざんされる心配もありません。
決済方法や個人間送金のときに仮想通貨を用いれば、プラットフォーム側への手数料も大きく減られることもあり、Web3.0時代は、Web2.0の問題を解決する技術として大きな期待をされています。
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Web3.0の特徴・仕組み
Web3.0のシステムや特徴についてもう少し詳しく解説しましょう。
Web3.0の主な強みは3つです。
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ユーザー個人がデータを所有できる
Web3.0には、企業や組織のような中央管理者が存在しません。インターネット上のデータはユーザー個人が管理します。
Web3.0世界では他人が保有しているデータを利用したい場合、そのユーザーに許可を取らないといけません。
そのため、現行のウェブ構造下で問題となっている個人情報の勝手な売買も今後はできなくなっていくのではないかと考えられています。
仲介役を必要としない
Web3.0世界では、「P2P(ピアツーピア)取引」を利用することでユーザー同士が直接情報のやり取りをできるようになります。
コンピューターの中央サーバーを介さずに、末端の端末(ピア)同士が直接情報を共有することができるシステムのことです。
サーバーを経由しないので、通信が混雑することがなく、データの処理速度も速くなります。
P2P取引は個人間のやり取りであるため、ウイルスの混入やデータの改ざん等の不法行為のリスクが高くなる危険性はありますが、仮想通貨やWeb3.0のシステムでは取引を検証するマイニング機能を備えた「ブロックチェーン技術」を組み合わせることで、不正が発生しづらい仕組みを構築しています。
コンテンツのコントロールを受けない
Web2.0世界では、インターネット上にあるすべてのコンテンツは企業や組織のいずれかの管理下に置かれていました。
そのため、管理者によってコンテンツの検閲をしたり公開を制限したりすることができました。
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これに対して、ブロックチェーン技術を組み合わせたWeb3.0世界では、中央集権組織が存在しないので、外部からの制限を受けずに誰でもインターネット上のコンテンツを利用することができるようになるといわれています。
不当な圧力や差別によって利用されるコンテンツが制限されることはなくなるでしょうが、同時に、間違った情報が掲載されているコンテンツが出回ってしまう可能性もあり、正しいコンテンツを見定める力はより重要になるでしょう。
Web3.0関連の仮想通貨銘柄の将来性
Web3.0はブロックチェーン技術を取り入れていますので、仮想通貨との親和性が非常に高いです。
そのため、Web3.0関連銘柄も今後価値が上昇する可能性があります。個人がWeb3.0に投資するなら、このようなWeb3.0関連銘柄を購入するという方法になります。
そこで、Web3.0関連銘柄の将来性や今後の見通しについてまとめてみました。
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個人情報の価値への意識の高まり
先ほどお話しした通り、現行のWeb2.0世界は「GAFAM」といった巨大企業群が世界中の個人情報の多くを掌握している時代です。
これらの企業は、集積した個人情報を「ビッグデータ」として活用し、サービス向上や新たな事業開発に役立ていますが、そこには、個人情報の流出やプライバシーの侵害といったリスクが潜んでいます。
こうしたリスクに人々が今まで以上に危機感を持つようになれば、個人情報をユーザー自身で管理するWeb3.0世界は世間に浸透し、その関連銘柄も多くの場面で利用されるようになるでしょう。
最新トレンドの流行
Web3.0世界では、ブロックチェーン技術を活用したさまざまなトレンドが流行すると考えられています。
Web3.0世界で流行する可能性があるといわれているものには以下のようなものがあります。
- DeFi(分散型金融)
- NFT(非代替性トークン)
- SocialToken
- Metaverse(仮想空間)
この中でも、現在特に注目されているのが「NFT(非代替性トークン)」です。
ブロックチェーン技術を組み合わせて作られる「唯一無二」を証明できるデジタルデータのことです。
アート市場やデジタル投票システムなどさまざまな分野での活用が期待されています。
現在流通しているほとんどのNFTは、イーサリアムのトークン規格「ERC721規格」を利用しており、その市場は急速拡大中で、NFT関連銘柄もさらに価値が上昇すると期待されています。
「DAO化」企業の台頭
Web3.0世界では、企業の「DAO化」が進むと考えられています。
中央管理者が存在しない組織のことです。
希望者は誰でもプロジェクトに参加できる点が大きな特徴です。
プロジェクト内の取引はすべてブロックチェーンに記録されるので、不正行為のリスクも少ないです。
ちなみに、DAO化している組織の一例としては「ビットコイン」があります。
>DAO化した企業や組織は中央管理者が存在しないので、エゴ的な管理がなされず、プロジェクトの開発がスムーズに進むことが多いです。
企業のDAO化にブロックチェーンは不可欠です。
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Web3.0関連の仮想通貨銘柄の選び方
Web3.0に関するプロジェクトは将来性が期待されている一方で、まだまだ発展途中の技術でもありますので、大きなリターンを期待できる状況です。
ですから、「最新テクノロジーのWeb 3.0銘柄が欲しい!」と考えている人も多いでしょう。
ここからは、WEb 3.0に関連する仮想通貨の選び方を解説していきます。
【補足】
Web3.0銘柄には、Web3.0に関連する企業の株という意味も含まれますが、ここでは、Web3.0に関連する仮想通貨に焦点を絞ってご紹介します。
Web3.0銘柄を選ぶポイントとしては、次のようなことが挙げられます。
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最新トレンドを扱う企業から出資を受けているか
Web3.0銘柄を選ぶなら、メタバースやNFTなど最新テクノロジーとの親和性は重要なポイントです。
メタバースやNFTなどの最新テクノロジーは、Web3.0の概念を基に開発されていることが少なくありません。
また、最新テクノロジーとの親和性は出資している企業が重要になってきます。
メタバースやNFTなどの関連企業から出資を受けている仮想通貨は今後、飛躍的な成長を遂げる可能性が高いです。
信用性・技術力があるかどうか
Web3.0は最近できた概念なので、関連銘柄への投資もよく考えなければなりません。
信頼のおけない銘柄もありますので、信用性や技術力という点で選ぶのもありでしょう。
仮想通貨の信用性を確認する一つの方法は、大手取引所に上場しているかどうかです。
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また、プロジェクトごとに発行されている「ホワイトペーパー」を見れば、技術力を確認できます。
プロジェクトの企画書やロードマップのようなもので、予定通りに開発が進んでいれば技術力が高いと判断できます。
ホワイトペーパーに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ニーズや独自性があるかどうか
現在世界に流通している仮想通貨の数は、数千種類と言われており正確な数字は測定できない状況です。
それぞれの仮想通貨にプロジェクトが存在していますので、これといった特徴がない仮想通貨はすぐに埋もれてしまうでしょう。
数多くある銘柄のなかで価値を伸ばしていくのは、他の仮想通貨が持っていない独自性があり且つニーズがある銘柄であるということは頭に入れておきましょう。
Web3.0関連の仮想通貨銘柄おすすめ5選
先ほどご紹介したWeb3.0銘柄選びのポイントに照らし合わせて、おすすめできる銘柄を5種類ほどご紹介します。
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BAT(ベーシックアテンショントークン)
BAT(ベーシックアテンショントークン)の概要情報 | |
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シンボル | BAT |
発行上限 | 15億枚 |
価格 | 42.19円(2022年10月時点) |
時価総額 | 62,967,481,407円(2022年10月時点) |
時価総額ランキング | 82位(2022年10月時点) |
取引できる主な取引所 | ビットフライヤー(ビットフライヤーの詳細はこちら) |
公式サイト | https://basicattentiontoken.org/ja/ |
ベーシックアテンショントークンは、ウェブブラウザ「Brave」のプロジェクトです。
「Brave」では、ブラウザ上に表示される広告を自由にユーザーが調整できます。
最大の特徴は、視聴した広告の回数によって、報酬としてBATをもらえることです。
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BATを受け取る方法の一つとして、Braveとビットフライヤーを連携するという方法がありますが、それ以外の方法では、資金決済法上の関係からBATではなく、BATポイントとして配布されます。
BATポイントは換金することができません。したがって、使い道が限られるので、Braveを使う人は注意しておきましょう。
FIL(ファイルコイン)
FIL(ファイルコイン)の概要情報 | シンボル | FIL |
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発行上限 | なし |
価格 | 758.70(2022年10月時点) |
時価総額 | 227,585,781,450(2022年10月時点) |
時価総額ランキング | 36位(2022年10月時点) |
取引できる主な取引所 | Binance(Binanceの詳細はこちら) |
公式サイト | https://filecoin.io/ |
ファイルコインは、2020年にリリースされた分散型のストレージサービスです
世界中にあるデバイスの空き容量を、ユーザー同士で利用しあえるという画期的なサービスで注目を集めています。
中央管理者のいないP2P型のプロジェクトでもあり、他のユーザーに空き容量を提供することで「FIL」を獲得できる仕組みです。
利用者数の増加がユーザーの利便性に直結するため、ネットワークの拡大が成長の鍵となるでしょう。
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ENS(イーサリアム・ネーム・サービス)
ENS(イーサリアム・ネーム・サービス)の概要情報 | |
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シンボル | ENS |
発行上限 | 20,244,862枚 |
価格 | 2,820.67円(2022年10月時点) |
時価総額 | 56,649,925,240円(2022年10月時点) |
時価総額ランキング | 89位(2022年10月時点) |
取引できる主な取引所 | Binance(Binanceの詳細はこちら) |
公式サイト | https://ens.domains/ |
イーサリアム・ネーム・サービスは、イーサリアムのブロックチェーンを利用したネーミングサービスです。
仮想通貨の送金や決済時に発行されるアドレス(英数字42桁で構築されるパスワードのようなもの)を短く覚えやすい文字列に変換してくれます。
ランダムの英数字42桁のアドレスなんて覚えられませんよね…。それに、文字列が多くなれば送金時の入力ミスも多くなります。
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DOT(ポルカドット)
DOT(ポルカドット)の概要情報 | |
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シンボル | DOT |
発行上限 | 10億7,000枚 |
価格 | 915.50円(2022年10月時点) |
時価総額 | 1,032,410,198,261円(2022年10月時点) |
時価総額ランキング | 12位(2022年10月時点) |
取引できる主な取引所 | コインチェック(コインチェックの詳細はこちら) |
公式サイト | https://polkadot.network/ |
ポルカドットは、スイスの財団「Web3 Foundation」が2016年から提供している仮想通貨です。
設立者はイーサリアム財団の元CTO「ギャビン・ウッド氏」で高い信頼性も獲得しており、時価総額ランキングでは常に上位に食い込んでします。
プロジェクトの目的は、異なるブロックチェーンをつなぐ「インターオペラビリティ(相互運用性)」の実現です。
異なるブロックチェーンを使っている場合、仮想通貨の取引をするためには必ず取引所を利用しなくてはいけませんが、ポルカドットのインターオペラビリティが実現すれば、関連性のないブロックチェーン同士でも安全にやり取りができるようになります。
また、ブロックチェーンのフレームワークを提供しているので、一般人でも利用できます。
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JASMY(ジャスミー)
JASMY(ジャスミー)の概要情報 | |
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シンボル | JASMY |
発行上限 | 500億枚 |
価格 | 0.6946円(2022年10月時点) |
時価総額 | 3,302,921,192円(2022年10月時点) |
時価総額ランキング | 548位(2022年10月時点) |
取引できる主な取引所 | ビットポイント(ビットポイントの詳細はこちら) |
公式サイト | https://www.jasmy.co.jp/en.html |
ジャスミーは、ブロックチェーン技術によって「データの民主化」を目指しているプロジェクトです。
ジャスミーの掲げている「データの民主化」とは、GAFAMに集中している個人情報をブロックチェーン上で管理できるようにすることです。
また、ジャスミーが発行している仮想通貨「JASMY」は、イーサリアム規格「ERC-20規格」がベースで、日本で誕生した仮想通貨ということもあり、上場当時から注目されています。
まとめ
Web3.0の特徴や仕組み、関連する仮想通貨銘柄について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
最後に、この記事の内容をもう一度おさらいしておきましょう。
- Web3.0とはブロックチェーン技術を応用した新しいウェブ構造である
- Web3.0では個人情報をユーザー自身で管理できる
- NFTやメタバース市場の拡大により今後Web3.0関連の銘柄の価値が高騰する可能性が高い
クリプト博士