- トークンとは何か?
- 代表的なトークンの紹介
- 仮想通貨トークンのメリットとデメリット
- トークンを選ぶポイントと実際の買い方
こんにちは!サイト管理人のクリプト博士(@crypto_currency00)です!
この記事では、仮想通貨取引で利用する『トークン』についてご紹介します。
カレン
クリプト博士
そもそも「トークン」とは
トークンという言葉には、もともと商品との「引換券」や「代用貨幣」という意味があります。
つまり、トークンは何か別の価値を代替するものなんですね。
クリプト博士
ざっくりまとめると、お金の代わりに商品やサービスの購入に使えるものはトークンと捉えることができ、ポイントカードや図書カードなど私たちはトークンを日常的に使っています。
そして、仮想通貨の世界にもこのようなトークンが存在します。
仮想通貨の「トークン」とは
仮想通貨は、それぞれ異なるブロックチェーンを利用して開発されています。
それに対し、トークンはビットコインやイーサリアムといった仮想通貨の”既存”のブロックチェーン技術を活用して開発されているものです。
この違いは、似ているようでいて全く別物です。
カレン
クリプト博士
仮想通貨とブロックチェーンの関係
多くの仮想通貨の基盤になっているのが「ブロックチェーン技術」です。
トークンについて理解するためにブロックチェーン技術についても知っておきましょう。
ブロックチェーンについて理解するためには、次のポイントを押さえておくといいでしょう。
クリプト博士
データを管理する技術
ブロックチェーンはデータを管理する技術です。
ブロックチェーンは、仮想通貨の取引データを管理しています。誰が誰にいくらの通貨を送ったなどの記録が取引データとして保存されているのです。
この技術自体は汎用性の高いものであり、仮想通貨だけでなく他の業界でも活用が期待されています。
データを残しておくのに有効
ブロックチェーンはデータを残しておくのにも優れています。
ブロックチェーンという名前は、「取引データをひとまとめにしたブロックをチェーン状に連鎖させ、履歴を残していく」ということに由来します。
これにより、データを時間軸上に整列させることができ、さかのぼって閲覧をすることもできます。
ユーザー同士の相互監視が基本のシステム
ブロックチェーンは、システム全体を管理する中央管理システムが存在せず、ユーザー同士が監視しあうシステムです。
パブリックブロックチェーンでは、取引データは誰にでも公開されています。
そのため、どこか一つのブロックのデータを改ざんしても、他のユーザーが保有しているデータはそのままなのでバレてしまうのです。
このように、ブロックチェーンはユーザーがそれぞれ互いに監視しあえるシステムになっています。
仮想通貨トークンの目的
そもそもトークンは何のために開発されたのか気になる人も多いでしょう。
結論から言うと、トークンの大きな目的の一つは「お金を集める」ことです。
クリプト博士
株式会社が発行してる「株」と、発想はほとんど同じです。しかも、トークンは株よりも簡単に発行できるので、多くの企業が注目しています。
ICOとは何か
トークンと一緒に話題になるものに「ICO」というのがあります。
Initial coin offering(イニシャル・コイン・オファリング)の略称で、直訳すると「新規通貨公開」という意味になります。
株式と同じで、事業が成功すればするほどトークンの価値も上がります。
ICOは、株を発行するよりも参入のハードルが低く、投資する側も少ない資産でも始められるので、その「気軽さ」から多くの人から注目を集めています。
仮想通貨トークンの特徴
トークンの役割が分かったところで、トークンにはどのような特徴があるのか見てみましょう。
トークンの主な特徴は、以下の3つです。
クリプト博士
発行者・管理者が必ずいる
ビットコインやイーサリアム、ネムなどの仮想通貨は、システムで発行が決まり、特定の発行者や管理者はいません。
一方、トークンは企業や個人でも発行でき、発行者や管理者が必ず存在します。
ただし、1度発行したトークンの発行枚数は誰にも変更できません。
誰でも発行できる
基本的に、トークンは企業や団体、個人など、誰でも発行可能です。
株式を発行するためには、証券取引所の厳しい審査をクリアしなければいけませんが、トークンはそういった仲介者の支援がなくても発行することができます。
もちろん、発行したからといって必ずお金が集まるものではありませんし、実際資金を調達するのは簡単なことではありません。
しかし、気軽に資金調達を始めることができるという点が大きな特徴でしょう。
付加価値を与えれる
付加価値を与えれるのもトークンの特徴です。
トークンは仮想通貨としての価値以外にも、特別な付加価値を与えて発行することもできるものです。
例えば、企業が発行しているトークンであればサービスの代金として支払いができるなど、その価値を発行者が自由に設定できます。
代表的なトークンをご紹介
トークンにはいくつか種類があります。代表的なものには以下のタイプがあります。
クリプト博士
カレンシータイプ
ビットコイン(BTC)のように、”通貨”としての幅広い用途を想定されて発行されているタイプのことをいいます。
例えば、ビットコイン(BTC)であれば、日本円などの法定通貨と異なり、中央管理者を必要とせず、発行上限やマイニング報酬など、あらかじめアルゴリズムによってコントロールされています。
ユーティリティタイプ
プロジェクトのサービスを利用するための対価として発行されるトークンのことです。
クリプト博士
付加価値を付けることがこのトークンの目的ですから、サービスがない時点では価値の裏付けをしようがなく適正価格を判断することは難しいです。
そのため、しばしばユーティリティトークンの価値については議論が起こっています。
アセットタイプ
実在する資産に連動するトークンのことです。Peg(ペグ)通貨とも呼ばれます。
実物のUSドルに裏付けられたUSDTやUSDCなどは、このアセットタイプのトークンと言えるでしょう。
セキュリティトークン
有価証券をブロックチェーン技術を用いてデジタル化したようなトークンのことです。
様々な法令を遵守する必要があるなどの特徴を持ちます。
トークンを購入するメリット
仮想通貨取引から始めるべきだと主張している人もいますが、トークンにも購入するメリットがあると個人的には思います。
そう思う主な理由は以下の3つです。
クリプト博士
売却時に利益を得られる可能性がある
個人で購入する場合、トークンの運用方法は仮想通貨と同じで安く買って高く売るのが基本です。
トークンはビットコインなどのメジャーな仮想通貨と比べて安い商品が多いので、初心者でも取り扱いやすいでしょう。
詐欺コインなどには注意が必要ですが、発行時の価格から数百倍以上に価値が膨れ上がったトークンも実際にあります。
クリプト博士
さまざまな利用方法がある
発行している企業や団体、個人によって違いはありますが、トークンにはさまざまな利用方法が用意されています。
例えば、
- 他の通貨との交換
- 手数料の割引
- オンラインカジノでチップとして利用できる
などなど…。
このように、通常の仮想通貨とは違った使い方ができることもトークンの魅力といえます。
少額から購入が可能
先ほど、トークンは安く買って高く売るということができるとお話ししましたが、トークンを購入するメリットはやはり少額から購入できるという点にあります。
もちろん、取り扱っている取引所の最低取引額によって金額は変動しますが…。
実際に、メジャーな仮想通貨や株式などよりも、はるかに安い金額からはじめられます。
クリプト博士
トークンを購入する際のポイント
安い価格から購入できるというメリットがある反面、そのハードルの低さゆえのリスクもあります。
ですから、トークンへの投資には十分に注意しなければならない点もあります。
トークンを購入する際のポイントとしては、以下のようなものがあります。
- 上場しているか?
- 発行元が信頼できる企業か?
- 将来性があるか?
クリプト博士
上場しているか?
トークンを購入する際は、そのトークンが「上場しているか否かを確認することが重要です。
格付けサービスの「ICORating」の報告によると、2018年にICO(資金調達)をした中で取引所に上場できたトークンは、全体の僅か22%しかなかったとのことです。
このように、上場のハードルは高めで実際に上場できるトークンは一握りです。
発行元が信頼できるか?
発行元が怪しい場合、詐欺に合う可能性があります。
クリプト博士
プラストークン事件では多くの人が多額の被害を受けただけでなく、仮想通貨市場に大きな影響を与えました。
トークンを買う時は、発行元に関する情報収集が必要だと肝に銘じましょう。
将来使い道があるか?
トークンは株と一緒で、毎月の配当やサービス優待を受けたりするために利用するのが主な目的となります。
そのため、
- 将来も利用できるか?
- 利益を出すことができるか?
- どんな優遇が受けられるか?
上記のような視点が大事になってきます。
仮想通貨トークンの買い方
トークンを取り扱っている国内の取引所はまだまだ少ないです。
ですから、トークンを購入する手続きは国内だけでは完結しません。具体的に以下の手順を踏む必要があります。
- 国内取引所で口座を開設
- 海外取引所の口座を開設
- 国内取引所でビットコインを購入
- 海外取引所にビットコインを送金
- ビットコインでトークンを購入
主にトークンを扱っている海外の取引所では日本円での取り引きができません。そのため、国内の取引所でビットコインを購入・送金しなくてはいけません。
また、海外の取引所ですから基本英語での取引になりますが、最近では日本語に対応している海外の取引所も増えてきているので、英語が苦手な人でも問題ないでしょう。
トークンの注意点
最後に、トークンを扱う際の注意点について紹介します。
仮想通貨の中では比較的リスクの少ないトークンですが、以下の2点には注意しておきましょう。
クリプト博士
法律の整備が追いついていない
トークンは法律の整備が追いついていないのが現状です。
これはトークンに限った話ではなく、仮想通貨全般に言えることで、法律が明確に定まっていないところが多々あります。
クリプト博士
そのため、悪意ある業者によって詐欺に遭っている人がいるのも事実です。
トークンの最大の特徴にして魅力でもあるICOに関しても、きちんとした法律がないので取り引きする際には入念な調査は欠かせません。
詐欺コインも存在している
先ほども話題にしましたが、トークンの中には詐欺コインも存在しています。
仮想通貨はブロックチェーン技術のおかげで透明性が非常に高く、詐欺は不可能とされていました。しかし、さまざまな手口が編み出され、実際に事件が起こり被害に遭っている人もいます。
法律が定まっていないこともあって、詐欺コインの定義は明確にされていませんが、具体例をあげると以下の通りです。
【具体例】
資金調達のためだけに発行した未公開の仮想通貨を購入してもらい、約束していた期間を過ぎても公開せずに資金を持ち逃げするというのも詐欺の常とう手段の1つです。
残念ながら、このような詐欺コインの被害に遭っても、資産は返ってこないでしょう。
投資の基本の基本ですが、仮想通貨取引も「自己責任」でおこなう必要があります。
クリプト博士
ちなみに、日本では金融庁がICOについて規制するような注意喚起をしています。
以下は、平成29年10月27日に金融庁から提示された「ICO(Initial Coin Offering)について ~利用者及び事業者に対する注意喚起~」です。
利用者の方へ(ICOのリスクについて)
ICOで発行されるトークンを購入することには、次のような高いリスクがあります。
価格下落の可能性トークンは、価格が急落したり、突然無価値になってしまう可能性があります。
詐欺の可能性 一般に、ICOでは、ホワイトペーパー(注)が作成されます。しかし、ホワイ トペーパーに掲げたプロジェクトが実施されなかったり、約束されていた商品やサービスが実際には提供されないリスクがあります。また、ICOに便乗した詐 欺の事例も報道されています。
(注)ICOにより調達した資金の使い道(実施するプロジェクトの内容等)やトークンの販売方法などをまとめた文書をいいます。
トークンを購入するに当たっては、このようなリスクがあることや、プロジェクト の内容などをしっかり理解した上で、自己責任で取引を行う必要があります。
ICOに関する不審な勧誘等には十分注意し、内容に応じて、以下の相談窓口にご相談ください。事業者の方へ(ICOへの規制について)
ICOの仕組みによっては、資金決済法や金融商品取引法等の規制対象となります (注)。
ICO事業に関係する事業者においては、自らのサービスが資金決済法や金融商品取引法等の規制対象となる場合には、登録など、関係法令において求められる義務を適切に履行する必要があります。登録なしにこうした事業を行った場合には刑事罰の対象となります。(注)ICOにおいて発行される一定のトークンは資金決済法上の仮想通貨に該当し、その交換等を業として行う事業者は内閣総理大臣(各財務局)への登録が必要になります。
また、ICO が投資としての性格を持つ場合、仮想通貨による購入であっても、実質的に法定通貨での購入と同視されるスキームについては、金融商品取引法の規制対象となると考えられます。
以上の注意喚起文からも、法整備が追い付かず明記するのを避けている個所はありますね。
そういうところを詐欺はついてくるのだとしっかりと認識して、確実と思われる情報を参考にトークンを選びましょう。
まとめ
仮想通貨とトークンの違いについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
最後にもう一度、両者の違いを簡単におさらいしておきましょう。
- 仮想通貨:独自のブロックチェーン技術を利用して開発されているもの
- トークン:既存のブロックチェーン技術を利用して開発されているもの
トークンは独自の付加価値が評価されることで数十~数百倍に価値が上がることもあるので、所有しておいて損はありません。
また、ICOがさらに普及することで今後さらに勢いが加速すると考えられるので、動向は常に注目しておきましょう。