- ステーキングの仕組みやメリット・デメリット
- ステーキングのやり方
- ステーキングができる仮想通貨取引所
こんにちは!サイト管理人のクリプト博士(@crypto_doctor00)です。
この記事では、仮想通貨の「ステーキング」について詳しく解説します。
保有している仮想通貨でブロックチェーンのネットワークに参加することで、報酬を得る方法です。
ステーキングでは、ただ保有するだけではなくブロックチェーンのネットワーク上に預け入れるのが条件です。
また、ステーキングをするにはステーキングを実施している取引所に預けなければなりません。
そのため、ステーキングが可能な仮想通貨を保有していても、取引所がサービスを提供していなければステーキングでの報酬は得られないのです。
現時点で国内取引所でステーキングサービスを提供しているところは少ないですが、今後はステーキングを開始する取引所や再開するかもしれませんので、興味があるならそれぞれの取引所の動向を確認しておくといいでしょう。
クリプト博士
ステーキングの仕組み
ステーキングの仕組みを見ていきましょう。
ここでは、ステーキングの仕組みを理解するために欠かせない「PoS」やステーキングできる仮想通貨についても解説します。
ステーキングに欠かせないPoSとは
仮想通貨の取引や送金データを正しくブロックチェーンに記録するための仕組みの一つです。
ステーキングができるのはPoSというコンセンサスアルゴリズムを用いている仮想通貨です。
コンセンサスアルゴリズムとは、仮想通貨のデータが正しいことを証明する仕組みのことで、仮想通貨ごとで異なります。
ステーキングでは、仮想通貨を多く・長く保有することで、仮想通貨のデータの正しさを証明する作業に貢献できます。
仮想通貨の保有者は、長期間・大量に暗号資産を保有することでコンセンサスアルゴリズムに貢献することになり、その「見返り」として報酬を受け取るのです。
ステーキングできる仮想通貨
繰り返しになりますが、基本的に、PoSに基づいたブロックチェーンの仮想通貨でないとステーキングはできません。
つまり、PoWという仕組みを採用しているビットコインやイーサリアム1.0などの仮想通貨ではステーキングはできないのです。
ただし、イーサリアムに関しては、ステーキングできないイーサリアム1.0からPoSを採用しステーキング可能なイーサリアム2.0へ移行しましたので、現在はステーキングが可能です。
仮想通貨ステーキングのメリット
続いては、ステーキングをすることのメリットを見ていきましょう。
ステーキングには次のようなメリットがあります。
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取引をしなくても保有している仮想通貨が増えていく
ステーキングは仮想通貨を保持することで仮想通貨のネットワークのガバナンスに参加することができます。
その参加に対してリターンを得ます。
実際にすることは、基本的に仮想通貨を預けるだけなので、取引をすることなく仮想通貨の保有枚数が数%ずつ自動的に増加していきます。
クリプト博士
銀行預金に比べて利率が高い
ステーキングの利率は仮想通貨の種類や取引所により異なりますが、通常約0.1%以上であることが多いです。
各取引所によって変動しますが、平均して3~6%の年利を提示している取引所が多いです。
日本の大手銀行の普通預金の利率は非常に低いです。
クリプト博士
長期保有の心理的ハードルを下げる
仮想通貨はボラティリティが非常に高いので、長期保有するのは非常にストレスフルでもあります。
価値が大きく下落したり大きく上昇すると、将来性を期待している仮想通貨であっても売ってしまいたくなることもありますよね。
その一方で、ステーキングはホールドすることで資産を増やせるというメリットがあります。
そのため、将来性が期待できる仮想通貨を売ることに対する抑制効果になります。
仮想通貨市場を下支えできる
ステーキングはブロックチェーンネットワークにおけるブロックチェーンの生成作業から生まれた仕組みです。
ですから、ステーキングすることでブロックチェーンネットワークの構築に貢献できます。
ブロックチェーンのネットワークが強固になればなるほど、仮想通貨の価値も安定したものになります。
つまり、ステーキングに参加することは仮想通貨市場の基盤を下支えすることになり、仮想通貨の将来的価値をより確実なものにしていることでもあるのです。
ステーキングのデメリット
ステーキングのデメリットも見ていきましょう。
ステーキングすることのデメリットとしては次のようなことが挙げられます。
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ステーキング中の仮想通貨は取引できない
ステーキングは仮想通貨を一定期間預けておくことで成立しますが、その期間は仮想通貨の売買をすることはできません。
もちろん、入出金・売買はいつでもできますが、その場合ステーキングを停止することになります。
また、海外取引所のバイナンスなどのステーキングはロック期間があり、それぞれ30日・60日・90日と定められています。
ロック期間を設定している場合、その設定期間は資産を動かすことができません。
いくらリターンがあるか予想するのがむずかしい
ステーキングの付与の有無や利率はその月によって異なります。
例えば、取引所で申し込んだ場合は取引所が代わりに承認アルゴリズムの生成のための投票を行います。
投票した結果、投票対象であるデリゲーターが選ばれなかった場合はリターンが得られません。
また、利率はリターンとなる仮想通貨を投票者に分配する結果得られるものですので一定ではありません。
クリプト博士
ステーキング中の仮想通貨が暴落したら利益は出ないこともある
ステーキングを実施している仮想通貨が暴落する可能性もあります。
暴落した場合、ステーキングで保有枚数を増やしても保有価値は下がる可能性があります。
ステーキングは長期保有が基本ですから、参加する際は対象の仮想通貨自体の将来性を冷静に見極める必要があるでしょう。
ステーキングのやり方
ここでは、ステーキングのやり方について解説します。
ステーキングは次の流れで行います。
- STEP1.取引所にアカウントを作成する
- STEP2.日本円を入金する
- STEP3.ステーキングの対象となっている仮想通貨を入手する
クリプト博士
ステーキングを開始するには、ステーキングを実施している取引所でアカウントを作成する必要があります。
アカウント作成の流れは以下の通りです。
- メールアドレスを登録する
- 基本情報の入力する
- 本人確認書類の提出する
- 口座開設の審査を受ける
- 口座開設完了
メールアドレスはアカウントを作るために使用します。
基本情報は仮想通貨取引所が用意した所定のフォーマットに、指示に従って入力すればOKです。
クリプト博士
- 運転免許証
- 写真付きのマイナンバーカード
- パスポート
- 在留カード
最近は、これらの書類をスマートフォンで撮影し、そのまま暗号資産取引所に送る方法が主流になっています。
送ったデータが仮想通貨取引所の審査を通過すると、口座開設完了のメールが届き、取引ができるようになります。
口座を開設したら、仮想通貨を入手する資金となる日本円を入金しましょう。
入金の方法や手数料は暗号資産取引所ごとに異なりますので、それぞれの取引所の公式サイトで確認してください。
入金が完了したら、ステーキングの対象になっている仮想通貨を入手します。
条件などが指定されていなければ、仮想通貨を入手した段階でステーキングが開始されます。
ステーキングする仮想通貨銘柄を選ぶポイント
ステーキングをする仮想通貨を選ぶ際のポイントをご紹介します。
次の3点をポイントに仮想通貨を選ぶといいでしょう。
クリプト博士
取引所がステーキング対象としている銘柄であること
一にも二にも、取引所がステーキング対象としている銘柄を選ぶことです。
ステーキングサービスを提供しているからといって、その取引所で取り扱っているすべての仮想通貨でステーキングができるとは限りません。
ステーキング可能なものと不可能なものがあります。
注意すべきは、ステーキングそのものは可能な仮想通貨であっても、その仮想通貨取引所でステーキングサービスの対象になっていなければ、報酬を受け取ることはできない点です。
クリプト博士
長期保有したいと思える銘柄を選ぶ
ステーキングする際は、長期保有したいと思える銘柄を選びましょう。
仮想通貨は、短期間で取引価格が変動するボラティリティが高いものです。
ステーキングの報酬はステーキングしている仮想通貨で支払われますので、せっかく長期間保有しステーキングで報酬を得ても、保有する銘柄が大幅に下落してしまえば、ステーキングで得た収入以上の損失を被ってしまいます。
ですから、銘柄を選ぶ際はこれまでの価格の推移や保有しようとする仮想通貨の将来性などを十分吟味し、長期保有したいと思えるような銘柄を選ぶことが大切です。
利率とリスクのバランスを考えて銘柄を選ぶ
利率は利益に直結します。ステーキングする際は利率が高い銘柄を選びましょう。
ただし、一般的には高い利率にはそれ相応のリスクがありますので、リスクも加味して十分な検討をしてください。
ステーキングにおすすめの仮想通貨銘柄
次にステーキングするのに個人的におすすめする仮想通貨銘柄をご紹介します。
クリプト博士
イーサリアム(ETH)
最初におすすめする通貨はイーサリアムです。
イーサリアムは、時価総額でビットコインに継ぐ2位の地位を維持しており、知名度も高いので値動きも仮想通貨の中では安定しています。
これからさらなる開発も進められる予定なので、今後の需要拡大にも十分期待できます。
ステーキングによる長期的な運用をしたい場合はおすすめです。
テゾス(XTZ)
テゾスは比較的知名度の高い通貨であり、時価総額も2,000億円を超えています。全体ランキングもまずまずの順位をキープしています。
テゾスはPoSをベースに分散性を確保できる「LPoS(Liquid Proof of Stake)」を採用しているのが特徴です。
LPoSでは、通貨保有量が少ないユーザーでも、ブロックチェーン上で取引を承認する作業に参加できます。
シンボル(XYM)
シンボルはネムをベースにして、主に企業向けに開発された通貨です。
2021年に誕生したばかりの新しい通貨ですが、かなり注目されており、シンボルを使ったサービスも開発されています。
報酬年率も比較的高く設定されているので、選択肢として候補に挙げておくべき通貨でしょう。
ステーキングができる国内の仮想通貨取引所
ステーキングに対応している取引所は国内外を合わせると結構あります。
ただ、取引所によって対象となる銘柄や数量など条件が違いますので、取引所選びは重要です。
ここでは、おすすめの国内取引所をご紹介します。
GMOコイン
GMOコインは国内でステーキングできる大手の取引所です。
国内の取引所ですから、日本人向けのサービスを展開していますので、仮想通貨の初心者が初めてステーキングをする際にも安心して利用できます。
クリプト博士
GMOコインが提供しているステーキングの対象通貨と利回りは、以下の通りです。
仮想通貨 | 報酬年率 |
---|---|
カルダノ(ANA) | 3.3%~4.7% |
テゾス(XTZ) | 2.1%~4.3% |
シンボル(XYM) | 3.2%~4.5% |
対象銘柄は少しずつ増えているため、今後もステーキングできる仮想通貨は増加していくと思われます。
GMOコインのステーキングは通貨を買うだけで始められます。
クリプト博士
なお、GMOコインの詳細情報については以下の記事で詳しくまとめています。
ステーキングするのにおすすめの海外仮想通貨取引所
次に海外取引所にまで選択肢を広げた場合におすすめできる取引所をご紹介します。
それはずばり、「BINANCE」です。
おそらく名前を聞いたことがある人も多いでしょう。世界最大級の規模を誇るBINANCE(バイナンス)も、ステーキングサービスを提供しています。
そんなBINANCEには以下の4種類の運用方法があります。
クリプト博士
定期ステーキング
仮想通貨を一定の間専用のウォレットに預け入れ、その期間に応じて報酬を受け取るという方法です。
この定期ステーキングには「預け入れる期間が長くなるほど報酬が高くなる」といった特徴があります。
BINANCE(バイナンス)で選べる定期ステーキングの期間は「15日・30日・60日・90日」です。
ただし、銘柄によって選べる期間が違いがありますので、確認しましょう。
また、仮想通貨の銘柄自体によってもその利率は異なります。
そのため、あらかじめどういった利率が設定されているのかを確認することも大切です。
なお、定期ステーキングを行うと預け入れた仮想通貨はロックされます。
クリプト博士
仮想通貨資産が一定の間動かせなくなるのは不便ですが、その分他のステーキング方法より利率が高いのも定期ステーキングの特徴です。
DeFiステーキング
ユーザーに対しスマートコントラクトを用いて金融商品を提供する方法で「分散型金融」とも呼ばれます。
クリプト博士
DeFiステーキングはその仕組みを利用したステーキングサービスです。
BINANCE(バイナンス)では、個人で参加することが難しいとされるDeFi商品の購入を代行することで、多くのユーザーが気軽に利用できる環境を整えています。
また、BINANCE(バイナンス)のDeFiステーキングには以下の2種類があります。
- ロックタイプ
- フレキシブルタイプ
ロックタイプは定期ステーキングと同じように、預け入れた仮想通貨が一定期間引き出せなくなりますが、その代わりに高い利率の報酬が受け取れます。
フレキシブルタイプでは、受け取れる報酬の利率は下がりますが、自由に仮想通貨資産の引き出しが行えます。
なお、DeFiステーキングの場合も、預け入れる期間が長くなるほど受け取れる報酬が多くなります。
フレキシブルステーキング
フレキシブルステーキングとは、自由に資産の出し入れができるステーキング方法です。
専用のウォレットに資産を預け入れていた期間に応じて、受け取れる報酬の額が変わってきます。
なお、フレキシブルステーキングは自由度が高い分、定期ステーキングより利率が低く設定されていますが、仮想通貨の取り扱いにおいて自由度が高いため、不安定な仮想通貨をステーキングしたい際には便利なサービスだと言えます。
【具体例】
例えば、保有している仮想通貨の価格が急落したとき、定期ステーキングをおこなっていると資産の売却ができません。そのため、ステーキングで得られる報酬より価格の下落による損失の方が上回る可能性が出てきますが、フレキシブルステーキングだと、好きなタイミングで資産を引き出すことができるので、大きな損失が出る前に資産の売却を行って損切することができます。
ETH2.0ステーキング
その名の通り、イーサリアム(ETH)に限定したステーキング方法です。
現在、イーサリアム(ETH)は「ETH2.0」にバージョンアップしている最中で、それを支えるためにETH2.0ステーキングはおこなわれています。
ETH2.0へのバージョンアップはいくつかのフェーズに分けて作業が進められていますが「最長2年ほど資産が引き出せなくなる可能性がある」というのが大きなデメリットです。
しかし、BINANCE(バイナンス)ではステーキングに参加したユーザーに対し、イーサリアム(ETH)と同価値に設定された「BETH」を配布することでその問題を解消しているのが特徴です。
クリプト博士
仮想通貨ステーキングに関するよくある質問
ステーキングは仮想通貨通貨取引に比べるとまだまだ普及していませんので、疑問質問も多いです。
そこで、最後にステーキングについてよくある質問についてまとめました。
Q.ステーキングの利回りを一覧で確認したい
A.利回り一覧は、「Coinranking」のサイトで見ることができます。
利回りはステーキングする通貨を選ぶ際に、大きな判断基準になります。
クリプト博士
Q.レンディングとステーキングの違いが分からない
A.レンディングは、仮想通貨を他の誰かに貸し出すことで利息を得る仕組みです。
クリプト博士
ステーキングはレンディングよりも利回りが高く、保有数量の上限がありません。
ただし、取り扱い銘柄が少ないというデメリットもあります。
Q.ステーキング報酬に税金はかかるのか
A.仮想通貨のステーキングに関する税金は、主にステーキング報酬を受け取るタイミングと、ステーキングしていた仮想通貨を円に戻すタイミングで発生します。
基本的に、仮想通貨取引で得た利益は雑所得扱いになるので、年間の利益が20万円を超えれば確定申告の対象となります。
ステーキングで得られる収入は通常の仮想通貨取引に比べて少ない場合が多いですが、課税条件はしっかりと覚えておきましょう。
まとめ
仮想通貨のステーキングについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
ステーキングは保有しておくだけで仮想通貨が増えていくので、中・長期の長いスパンでの投資を考えている方におすすめです。
ただし、暴落してしまうと利益が出ない可能性もあるので注意が必要です。
クリプト博士