- 借金を背負う主な原因
- 借金を背負ってしまった具体例と対策
- 借金を抱えてしまった場合の対処法
こんにちは!サイト管理人のクリプト博士(@crypto_doctor00)です。
昨今の仮想通貨ブームの到来で「自分も仮想通貨を始めたい!」という方も多いのではないでしょうか?
ただ、中には不用意に仮想通貨投資を始めてしまい借金を背負ってしまった人もいるようです。
そこで今回は、仮想通貨で借金しないための立ち回りや万が一借金してしまった場合の対処法などについて解説します。
クリプト博士
仮想通貨(暗号資産)投資で借金を抱える理由
仮想通貨取引で借金を抱えてしまうことはあります。
どういう場合に借金を抱えてしまうのか、しっかり見ていきましょう。
仮想通貨で借金抱える理由は様々ですが、中でも以下のようなことが目立ちます。
クリプト博士
レバレッジ取引での追証が払えず借金する
仮想通貨取引で借金を抱えてしまう一番の原因が、レバレッジ取引の追証です。
レバレッジは、少ない資金でより多くの利益を狙う点では、投資効率の良い投資方法ですが、別の見方をすれば、より高い賭け金で取引するために投資金を会社から借りることです。
これには以下のようなリスクが伴いますので十分に気を付けましょう。
- 予想が外れた際には損失も増加する
- リスクは、補助資産の価値の変動性に依存する可能性がある
- ロスカットされると追加資金が必要になる
クリプト博士
仮想通貨の税金に関する知識がない
仮想通貨投資の初心者は税金についてあまり知らないことが多いです。
仮想通貨に関する税金の税率等は以下のとおりです。
所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円 | 5% | 0円 |
195-330万円 | 10% | 97,500 |
330-695万円 | 20% | 427,500円 |
695-900万円 | 23% | 636,000円 |
900-1800万円 | 33% | 1,536,000円 |
1800-4000万円 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円- | 45% | 4,796,000円 |
会社員など給与所得者の場合、暗号通貨の利益が課税年度で20万円未満であるなら、それらの利益に対して税金は課税されません。
しかし、20万円を超える利益については「雑収入」として分類され、最大55%までの税率が適用されます。
仮想通貨取引の利益に対しては「累進課税」が適用されるので、利益が増えれば増えるほど税金も高くなるのです。
初心者の中には、このことを知らずに多額の利益を出した年に多額の税を請求され、仮想通貨の価格が暴落した時にその税金を支払うための資金がなくなり、借金するケースが多いです。
投資をする際には、税金について必ず考えておく必要があります。
利益は出せても税金が払えないということは往々にしてありますので、資金力がない場合は過度な取引はしないほうが無難です。
投資資金を借金して用意する
投資で借金する人によくあるのが、大きな投資金を作るために数十万円単位の借金をしてしまうことです。
借りた投資金をレバレッジ取引などのリスクの高い投資方法で失ってしまうと、その借金を返すためにまた借りるという自転車操業に陥ってしまいます。
投資は元本が保証されていないというリスクを必ず伴います。
クリプト博士
生活費を仮想通貨の投資に使ってしまう
生活費と投資費用を分別せずに、生活費も投資に充ててしまうことも投資で借金する人には多いですね。
この対策としては、必ず投資費用と生活費用を別の口座で用意しておくことです。
そして、投資額は総資産の5-10%程度に留めておきましょう。
仮想通貨で借金しやすい人の特徴
次に、仮想通貨で借金しやすい人に共通する特徴を見ていきましょう。
仮想通貨で借金しやすい人の特徴としては以下の3つがあります。
クリプト博士
ギャンブルが好きな人
ギャンブルが好きな人は仮想通貨取引では借金をしやすいですね。仮想通貨は「投資」ですので、本来はギャンブルではありません。
しかし、ギャンブル好きな人は、パチンコやスロットなどのギャンブルをする感覚で仮想通貨取引をしてしまいます。
つまり、暗号資産の勉強をすることなく、自分の勝負勘に頼ってお金を賭けるということをしてしまうのです。
そういった心構えでは、利益が出るかは偶然的なものになってしまいます。
負けず嫌いで感情的になりやすい人
負けず嫌いで感情的になりやすい人も、仮想通貨で借金を背負いやすくなります。
暗号資産の取引では、損失が出るときもあれば利益が出るときもあります。性格的に負けず嫌いで感情的な人は損失を認めることができず、焦ったりむきになったりしてしまいます。
そうなると、レバレッジ取引で一気に取り戻そうとする最悪な行動パターンに陥りやすくなります。
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計画性がなく見通しが甘い人
計画性がなく見通しが甘い人も仮想通貨で借金をするリスクは高いです。
計画性がない時点で行き当たりばったりの取引になりがちで、その場その場の目先のことしか考えなくなります。
さらに、見通しが甘いと自分の希望する方向に価格が動いてくれるという希望的予測をしてしまい、結果的にそうならずに損失を出してしまいます。
クリプト博士
仮想通貨取引そのものに対する見通し、借金をした時の見通し、この両方の予測が不十分だと、取引では損失を出しやすくなりますし、将来を考えずに安易に借金しがちです。
仮想通貨(暗号資産)で借金をしてしまった具体例
借金を背負う原因の多くは「知識不足」です。
ここでは、投資で借金を負わないための基本的な知識を具体例とともにご紹介します。
仮想通貨で借金を背負う理由は以下のようなものでしたが、その具体的な仕組みを事例を見ながら解説します。
クリプト博士
レバレッジ取引で損失を出す
まず以下のレバレッジ取引で損失を出すというパターンを見てみましょう。
【具体事例】
30万円の資金に10倍のレバレッジをかけて300万円分の仮想通貨を購入した。ところが、その後に価格が半額に値下がりして150万円の損失を出してしまった。貯金は50万円しかなかったので、足りない100万円を借金した。
仮想通貨の取引方法には「現物取引」と「レバレッジ取引」の2種類があります。
「てこ」という意味で、レバレッジ取引ではてこの原理を効かせて取引所に預けているお金の数十倍あるいは数百倍の通貨を買うことができます。
例えば、10万円に3倍のレバレッジをかけると、10万円しか持っていないのに30万円分の取引ができます。
レバレッジ取引の結果、利益が出た場合は、その分のお金が口座に入金されます。
しかし、損失が出た場合には取引所に預けているお金(証拠金)から精算しなくてはなりません。
もし、預けているお金だけでは損失がまかなえずマイナスとなる場合は不足金が請求されます。これを「追証」といいます。
クリプト博士
持っているお金の範囲内でしか取引ができない現物取引と違って、レバレッジ取引は持っていないお金以上の金額の取引ができてしまうだけに、大きな利益を得られる可能性がある一方で、大きな損失を出す危険性もあります。
そういう点でレバレッジ取引は「ハイリスク・ハイリターンの取引方法」なのです。
ただし、一般的な取引所ではロスカットルールを設けていることが多いので、損失はある程度防げます。
一定の損失が発生した際にさらなる損失の拡大を防ぐために強制的に取引を終了させる仕組みのことです。
ロスカットを正しく理解していれば借金をしなくて済む場合もあります。
税金が払えない
次に税金が支払えないというパターンを見てきましょう。
【具体事例】
暗号資産の取引がうまくいって200万円の利益を出すことができた。気をよくしてその200万円を全部使ってしまった。
翌年、その利益に対して多額の税金が発生することを知った。使ってしまったので手元にお金は残っておらず、家族から借金して税金を支払った。
仮想通貨で得た利益は確定申告のとき「雑所得」として計上します。
雑所得とは「所得」の一種ですから、当然、所得税を納付する必要があります。
ちなみに、所得に比例して金額が上がるものには以下のようなものがあります。
- 所得税
- 住民税
- 国民健康保険料(被保険者の場合)
これらの金額が、仮想通貨で利益を得て所得が増えることによって増大します。
クリプト博士
しかも、納付のタイミングは利益が出た年ではなく、その翌年です。
税金の納付のことを知らずに、仮想通貨で得た利益を使い切ってしまうと、後で支払いができずに慌てることになります。
しかも、税金を納付期限までに支払えなければ、延滞税が加算されます。さらに滞納すれば、財産の差し押さえなどの行政処分を受けることになります。
このような状況に陥り税金を納付するお金を工面するために借金することになってしまうのです…。
そのため、仮想通貨投資では税金や節税の知識は必須となります。以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
投資資金を借金する
次に投資資金を借金するというパターンを見てみましょう。
【具体事例】
300万円の借金を抱えており返済の目処がまったく立っていない。仮想通貨で借金を返した人がいると聞いて、自分で儲けて借金返済に充てたいと思いキャッシングで50万円を借金した。
これは、「借金返済のため」という大義名分はありますが、要は仮想通貨を買いたいけれど、お金がないから借金して買うという状況で、お金に困って切羽詰まったときにやってしまいがちな選択です。
ネットの体験談などで「数百万円の借金があったけれど、暗号資産で一発逆転で儲かった」といった話を見ると、つい「自分も…」となってしまうのはよくわかります。
しかし、借金したお金で投資をすると焦りが出てしまい冷静な判断はできません。
その結果、うまく利益を出すことができずにさらに借金を膨らませてしまうのです。
生活費を投資に使い込む
投資にハマりすぎてしまって生活費が足りなくなるというパターンも多いですね。
最後にこの具体的事例を見てみましょう。
【具体事例】
ギャンブル好きでその感覚で仮想通貨を初めて買ったところ、数日で価格が爆上がりして興奮した。味を占めて手持ちのお金は全部、仮想通貨につぎ込むようになった。気付けば生活費が足りなくなっており、消費者金融で借金するようになった。
本来、投資は生活費や緊急時の備えとして必要なお金とは別に余っているお金、つまり、余剰資金の範囲内で行うべきです。
しかし、生活費まで投資に回してしまう人がいます。
仮想通貨で利益が出なければ生活費が足りなくなりますから、生活ができなくなり、足りなくなった生活費を補填するために借金するというのが、生活費が足りずに借金を背負うパターンです。
クリプト博士
仮想通貨(暗号資産)で借金しないための取引方法
ここまで、仮想通貨投資で借金をしてしまう原因や具体例などご紹介してきました。
そこで、借金をしないための具体的な対策について解説します。
クリプト博士
レバレッジ取引ではなく現物取引のみ行う
仮想通貨について勉強中の初心者は、現物取引だけでまずは経験を積みましょう。
レバレッジ取引では、より正確な相場分析能力、資金管理能力が求められますので、仮想通貨や取引の方法について十分な知識と経験が身につくまで、手を出すべきではありません。
カレン
クリプト博士
例えば、現物取引でビットコインを1万円取引した場合、その1万円を借金していなければ、予想を外して資金を失っても元手の1万円以上に損失が膨らむことはありません。
一方、レバレッジ取引の場合は、たとえ元手が1万円でもレバレッジをかけた分の資金を扱えるようになるので、損失が1万円以上に膨らむ可能性も出てくるのです。
繰り返しになりますが、仮想通貨の初心者は現物取引のみを行うようにしましょう。
余剰資金しか使わない
まずは、いまある貯金のうち「暗号資産に使っていいお金・使ってはいけないお金」を具体的な金額で明確に区分しましょう。
余剰資金を算出したら、どんな状況になったとしても暗号資産に使って良いお金と決めた金額を超える投資は行わないことを厳守しましょう。
この自制心は、暗号資産の取引を行っていく中でも重要になってきます。
クリプト博士
税金分のお金は別枠で準備しておく
利益が出た場合は、その中から税金分をあらかじめ出金しておきましょう。
仮想通貨で利益が出たら、翌年の税金がいくらになるのかをまず試算しましょう。
税金の試算ができたら、その税金分は早めに利益確定して出金しておきます。
クリプト博士
「借金投資」にも注意しよう
これまでの話は、自分に原因がある場合でしたが、最近は、詐欺に騙されて借金を負うケースも増えています。
「借金投資」という言葉をご存じですか?
悪質な業者に指南されるがまま、本来なら審査が通らないはずのローンを不正利用して大金を借り、得た資金を投資に注ぎ込んで被害に遭ってしまう詐欺被害です。
この手の詐欺では、資金を騙し取られるだけでなく、ローンの不正利用が発覚して金融機関から一括返済を求められ、自己破産に追い込まれるケースもあります。
NHKでも特集されましたが、被害者が投資のノウハウを紹介する動画で人気のユーチューバーの交流会に参加したことをきっかけに、指南されるがまま、本来は投資に使うことができない住宅ローンを不正利用して借金し、その資金で相場よりも1,000万円ほど高い不動産を購入させられたという事例もあります。
また、このような詐欺で借金をする例は仮想通貨でも発生しています。
【仮想通貨詐欺の具体例】
仮想通貨投資のために借金をした22歳の女性が、同級生のSNSをきっかけに仮想通貨の運用に興味を持ち、消費者金融3社から合計150万円を借りて最悪の結果になった事件がありました。
借金をするよう指示したのは同級生から紹介された詐欺グループの男で、女性は最初こそ詐欺を疑ったものの、「引越し代金という理由にすれば、消費者金融で借りられる」「1日で終わらせないと借りられない!」などと現金を急いで準備するように迫られ、指示に従ってしまったそうです。
詐欺と発覚した後、そのショックで女性はうつ病となり、22歳という若さで自ら命を絶ってしまいました。
借金投資への対策
詐欺師はトレンドに敏感です。
クリプト博士
知名度はあるけれど啓蒙も法整備も進んでいない仮想通貨は詐欺の格好のネタですので、十分に注意しましょう。
くれぐれも、仮想通貨のためのお金を用意するのに、第三者に金融機関に仮想通貨ではない名目で借金をしろといった指示には従わないようにしましょう。
なお、仮想通貨に関する詐欺は以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨(暗号資産)で借金を抱えてしまった時の対応策
最後に、借金をしてしまった場合にはどうしたら良いか?についてお話しします。
借金はしないのが一番です。しかし、万が一してしまった場合には、早い段階で適切な対応を取ることが重要です。
以下の行動をとるように心がけましょう。
クリプト博士
返済計画を立てる
まずは、いったん資金を全部引き上げて落ち着いて返済計画を立てましょう。
借金は放置していてもなくなりません。むしろ、時間が経過するごとに増えていきます。
クリプト博士
ここで焦ってしまうと、普通なら考えられないような判断ミスを犯してしまいます。
例えば…
- 消費者金融からお金を借りる
- クレジットカードのリボ払いを満額まで使う…etc
こうやって徐々に感覚が狂って、雪だるま式に借金が増えていきます。
借金額が増えてからでは返せるものも返せなくなります。
クリプト博士
早めに弁護士に相談する
自分で返済計画を立てるのが難しい場合は、早めに弁護士に相談しましょう。
借金は時間が経てば経つほど利子が膨らみ状況が悪化します。
返せそうにない、あるいは返済計画を立てられるだけの冷静さを保てないのであれば、早い段階で専門家に相談するのが得策です。
カレン
クリプト博士
電話番号:0570-078374
借金問題は、一人で解決するのが難しいことも多いです。
「恥ずかしい…」とか見栄を張らずに、しかるべき専門家に相談しましょう。
まとめ
仮想通貨における借金問題について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
詐欺被害で借金をしてしまうケースもありますが、トレーダー側に原因がある場合がほとんどです。
仮想通貨で借金を抱えることのないように、再度、借金をしないための方法についておさらいしておきましょう。
- レバレッジ取引ではなく現物取引のみ行う
- 余剰資金しか使わない
- 税金分のお金は別枠で準備しておく
くれぐれも「借金を返すためにまた借金をする」という負のスパイラルに陥らないよう気を付けましょう。