XMのゼロ口座のメリット4つとスプレッド・手数料問題を解説

XMにはスタンダード口座・マイクロ口座・ゼロ口座の3タイプの口座があります。

そのうち「ゼロ口座」とは、FXのプロに向けたハイスペック口座です。

この記事では、XMのゼロ口座について特徴やメリット・デメリットを紹介します。

最後まで読めば、ゼロ口座がなぜスプレッド最狭なのか、自分がゼロ口座を開設するべきかどうかがわかるでしょう。

XMのZERO（ゼロ）口座の特徴

XMのゼロ口座は3タイプある口座の中でもスプレッドが最狭で、限りなくゼロに近い数値で提供されています。

もっとも使い勝手のいいスタンダード口座とは、数倍以上の差がつく通貨ペアもあるほど。

しかしスプレッドが狭い分、取引手数料が設定されています。

対してスタンダード口座・マイクロ口座には取引手数料は発生せず、コストはスプレッドのみ。

取引手数料を払ってまでゼロ口座を利用する理由は、その取引形態にあるでしょう。

ゼロ口座の取引形態はECN方式。透明性の高い取引形態で、高い約定力が期待されます。

スリッページの発生も少なく、ストレスの少ないトレードが楽しめるでしょう。

XMは豪華なボーナスも人気のひとつですが、ゼロ口座はキャンペーン対象外。

そのためある程度の資金がないと取引を続けられず、資金面でも中級者以上向けの口座と認識してください。

ここからは、それぞれの特徴について説明します。

XMゼロ口座のスプレッド一覧

XMのゼロ口座のFX商品、のスプレッドをまとめましたので、詳細を確認ください。

出典：XM公式サイト

XMのゼロ口座のメリット4つ

XMのゼロ口座のメリットは大きくわけて2つ

・高い約定力
・コスト削減できる可能性

ひとつずつ順に解説します。

①ECN方式採用で高い約定力

XMにはゼロ口座のほかにも、スタンダード口座とマイクロ口座がありますが、この2つはSTP方式です。

STP方式は「Straight Through Processing(ストレート・スルー・プロセッシング)」の略。
STP方式ではトレーダーの注文を仲介先であるブローカーが一旦受取り、カバー先金融機構のレートを参照し、スプレッドを上乗せしてインターバンクへと流していく仕組み

それに対しECN方式は、トレーダーの注文とインターバンクは直結しています。

売買はコンピューターが自動的にマッチングしてくれるため、ブローカーの取り分であるスプレッドを負担する必要がありません。

海外FX業者としてはスプレッドは大切な利益ですから、ECN方式で直接売買されると売上に影響が出ます。

そのため、取引手数料を設定してスプレッドの狭さを補っているのです。

XMは取引に介入しないため、都合の悪い取引を阻止することはなく、平均約定率は99.98％と驚異的。

スリッページの少ない海外FX業者としても有名です。

②取引手数料を経費計上できる

海外FXであっても、FX取引での利益や損失は確定申告の対象です。

毎年1月1日から12月31日の間におこなわれた取引について、期間内に決済した損益と発生したスワップ損益を申告しなくてはいけません。

確定申告の際、取引手数料は経費として計上ができます。

経費として計上できる金額が増えると、課税対象の利益が減り、節税に貢献してくれます。

残念ながら、スプレッドは経費にはできません。

これはスプレッドが利益や損失の額にすでに含まれているためです。

③スプレッド平均0.1pipsと他口座より低い

ゼロ口座の「ゼロ」とは、スプレッドがゼロに近いことを指しています。

スタンダード口座・マイクロ口座の平均スプレッドは1.5～1.8pipsですから、いかに平均値が低いかわかります。

「でもスプレッドが狭いとはいえ、取引手数料がかかるんでしょ？」

結局のところコストがかかるのではないかと疑いたくなる気持ちも理解できます。

しかし取引手数料込みで計算しても、ゼロ口座のコストはスタンダード口座・マイクロ口座よりも安くなります。

 海外業者ごとのスプレッド比較表

業者名	手数料往復	USD/JPY	EUR/JPY	GBP/USD	EUR/USD	口座タイプ
XM	10USD/1lot=1.0pips	0.4pips	0.5pips	0.6pips	0.4pips	XM Zero
GEMFOREX	なし	0.3pips	1.0pips	1.3pips	0.3pips	ノースプレッド
TitanFX	7USD/1lot=0.7pips	0.4pips	0.5pips	1.3pips	0.4pips	ブレード
AXIORY	6USD/1lot=0.6pips	0.4pips	0.4pips	0.6pips	0.4pips	ナノスプレッド
Land-FX	7USD/1lot=0.7pips	0.3pips	0.8pips	0.8pips	0.5pips	ECN
HotForex	8USD/1lot=0.8pips	0.6pips	0.3pips	0.6pips	0.3pips	ZERO
FBS	6USD/1lot=0.6pips	0.4pips	0.4pips	0.6pips	0.2pips	ECN
Tradeview	5USD/1lot=0.5pips	0.2pips	0.4pips	0.7pips	0.2pips	MT4 ICL
IS6FX	無料	0.8pips	1.1pips	1.5pips	0.7pips	プロ

※ECN口座の場合な往復手数料がかかるため、スプレッド＋往復手数料がトータルコストになります。

 関連記事：海外FXスプレッド比較！最狭・低スプレッドの優良5社を紹介

④ZERO口座はスキャルピングやEAに適している

スキャルピングとは、数秒や数分単位の短時間で取引を繰り返し、小さな利益の積み重ねを狙う、FXトレードの手法です。

取引の回数が増える分、スプレッドが広ければそれだけコストがかかります。

そのため、スプレッドが狭い口座が好まれる傾向にあるのです。

スキャルピングとは、数秒や数分単位で売買を繰り返し、小さな利益を積み重ねていくFXの手法の1つです。

FXには多くトレードスタイルがありますが、その中でも新規注文から決済注文までにかかる時間が非常に短い手法として知られています。

出典：SBI　FXトレード

スキャルピングを禁止している海外FX業者もある中、XMは一切制限していません。

往復手数料を加味しても、トータルでのコストはスタンダード口座・マイクロ口座よりも節約できるでしょう。

EA（エキスパートアドバイザー）とは自動売買ツールで、XMはEAとの相性が良く、自動売買に向いています。

MT4・MT5にも対応しており、使わない手はありません。

XMのゼロ口座のデメリット4つ

ゼロ口座を利用したトレードには多くのメリットがありますが、デメリットも少なからず存在します。

メリットばかりに目を向けていては、大きな損失にもなりかねません。

必ずデメリットを確認し、口座開設やトレードを開始して下さい。

①取引コスト（初回最低入金額）が高い

スタンダード口座・マイクロ口座は5ドルに対し、ゼロ口座は最低入金額が100ドルとなっています。

為替レートによって上下しますが、約10,000円の入金が必要です。

しかし、ほかの海外FX業者で展開されているECN方式口座と比較すると、10,000円はかなり低い設定です。

参考までに、海外FX業者の最低入金額を以下の表にまとめましたのでご覧ください。

業者	口座名	スプレッド※1	手数料	最低入金額	ロスカット水準
XM	XM　ZERO口座	0.1pip (1.1pips)	往復手数料10USD/1lot=1.0pips	100USD	20%以下
GEMFOREX	ノースプレッド口座	0.3pips (0.3pips)	なし	3,000USD	20%以下
FBS	ECN口座	0.4pips (1.0pips)	往復手数料6USD/1lot=0.6pips	1,000USD	20%以下
TitanFX	ブレード口座	0.3pips (1.0pips)	往復手数料7USD/1lot=0.7pips	200USD	20%以下
LandFX	ECN口座	0.7pips (1.4pips)	往復手数料7USD/1lot=0.7pips	2,000USD	30%以下
HotForex	ZERO口座	0.7pips (1.5pips)	往復手数料8USD/1lot=0.8pips	200USD	20%以下

※1：USD/JPYの平均スプレッド、カッコ内は手数料込みのスプレッド

ご覧の通り、XMのゼロ口座の最低入金額がかなり低いということがお分かりいただけたと思います。

そのため低リスクでECN方式を利用してみたい人には、ゼロ口座を試す価値があるでしょう。

②最大レバレッジ500倍で、他口座888倍より低め

ゼロ口座のレバレッジは最大500倍です。

スタンダード口座・マイクロ口座の888倍に比べると低く感じますが、国内FX業者の平均である25倍と比較すると一目瞭然。

依然として高い水準には違いありません。

③もらえるボーナスの種類が少ない

XMのゼロ口座はスタンダード口座やマイクロ口座にくらべると、口座開設ボーナスは3,000円のみ。

入金ボーナスは対象外となっており、ボーナスを利用した大口取引はできません。

さらにXM独自のポイントも対象外。

多額のボーナス支給は海外FX業者の魅力でもあるため、ボーナス目的の人はスタンダード口座・マイクロ口座の利用を検討してみましょう。

④取り扱い銘柄がFX通貨ペア・ゴールド・シルバーのみ

ゼロ口座の狭いスプレッドはFX通貨ペアとゴールド・シルバーのみに限られています。

ゴールド・シルバー以外のCFD商品は対象外です。

また、通貨ペアの中でもドル/元は取引対象外です。ゼロ口座の取引銘柄数は全56銘柄となっています。

XMゼロ口座の口コミ

知名度と人気が高い海外FX業者であるが故、期待度も高く、ネット上の口コミが多く見られます。

XMゼロ口座のいい口コミ

  スプレッドが狭いのは助かる
  スリッページが少ない印象
  ボーナスよりスプレッド重視！利益が上げやすい
  スキャルピングに制限がない

XMゼロ口座の悪い口コミ

  使い方が難しい
  最終的にかかる手数料がわかりづらい
  XMの魅力であるボーナスがもらえない
  取扱銘柄が少ない

XMのZERO口座がオススメな人

それではメリット・デメリットを踏まえて、ゼロ口座が向いている人について解説します。

スキャルピングトレードをしたい方

短期売買ではスプレッドの負担が大きく、取引するごとにコストが重くのしかかります。

ゼロ口座は取引手数料がかかりますが、それでもスプレッド幅は最も狭く、最終的なコストはスタンダード口座・マイクロ口座よりも安くなります。

ECN方式による滑りが少なく高い約定力を目指す人

ECN方式についてもう一度確認しておきましょう。

ECN方式とは、トレーダーの注文をインターバンクと呼ばれる電子商取引所に流し、オークション方式で売買をマッチングさせる方法です。

コンピューターが自動的にマッチングさせて決済させるため、怪しいブローカーにトレーダーが利用される心配もありません。

XMはスリッページが少なく約定力が高いと評判ですが、STP方式よりもECN方式の方がより透明性が高いのは言うまでもありません。

そのため、確実に狙ったタイミングで約定させたい人はゼロ口座が向いているでしょう。

ポンド円や豪ドル円の狭スプレッド狙いの人

言うまでもありませんが、通貨ペアによってスプレッドは異なります。

なかにはスタンダード口座・マイクロ口座の方がスプレッドが狭い通貨ペアもあるため、必ずしもゼロ口座がお得というわけではありません。

ゼロ口座でのトレードに向いている通貨ペアはGBP/JPY（ポンド円）とAUD/JPY（豪ドル円）です。

手数料を加算しても、ゼロ口座の方がコストがかかりません。

1ロットの往復手数料を含めたコストは以下の通り。

通貨ペア	ゼロ口座(取引手数料込）	スタンダード口座・マイクロ口座
GBP/JPY	2.2pips	3.6pips
AUD/JPY	2.2pips	3.3pips

XMのZERO口座を利用する手順

ここからは、XMのゼロ口座を開設する手順を簡単に紹介します。

XMで口座を開設したことない人

XMの公式サイトから「口座を開設する」をクリックします。

氏名や居住国、メールアドレスなどを入力し、希望取引口座を選択してください。

取引プラットフォームタイプはMT4かMT5を、口座タイプは「ゼロ口座」を選択しましょう。

ページの下に表示される「ステップ２へ進む」をクリックすると、再度氏名と生年月日を入力する画面へと移ります。

その後も指示された通りに個人情報やパスワード、希望する口座詳細を設定すると、メールアドレスでの認証へと進みます。

24時間以内に認証リンクに進むと、口座開設は完了です。

すでにXMで口座を開設している人

XMでは最大8つの口座を開設できます。

マイページから「追加口座を開設する」をクリックするだけで、簡単にゼロ口座を開設できます。

まとめ

XMのゼロ口座はスプレッドが狭く、取引手数料を加味しても低コストで取引が可能。

特にスキャルピングトレードをおもな手法とする中上級者には、うれしい特典が揃っています。

しかし使い勝手についてはまだまだ改善点を抱えており、初心者には難易度が高いでしょう。

XMは複数の口座保有が認められています。

まずはスタンダード口座で取引に慣れてから、ゼロ口座へと移行するのがおすすめです。