「そもそもpipsってなに?」
「1pipsはいくら?計算のやり方は?」
「pipsの注意点や利益の出し方が知りたい!」
FX取引を始めるとき、必ず目にするpips(ピップス)という単語。
pipsとは為替相場において、値動きの変動幅を表す共通単位。
そして、通貨ペアによって1pipsの見方が変わります。
今回は、FX取引をおこなう上で、非常に重要なpipsの基礎知識を、初心者にむけて分かりやすく説明。
1pipsいくらなのか計算する方法や、注意点、利益を上げるコツについて解説していきますよ!
FXの基本知識:pips(ピップス)って何?
「pips」とは、各通貨の変動幅を共通化した単位で、「ピップス」または「ピプス」と読みます。
円を含む通貨ペアの場合(例:米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、オージー/円など)、小数点第2位を1pipsと表記。
円を含まない通貨ペアの場合(例:ユーロ/ドル、ポンド/ドル、ユーロ/オージーなど)、小数点第4位を1pips
と表記します。
FXでは、数多くの通貨ペアが存在するため、通貨の単位が異なると比較・分析がしづらいため、FXでは単位を共通化した「pips」を使用するのです。
pipsとはFXで使用される通貨の共通単位
pipsとはFXで使用される通貨の共通単位です。
共通単位を設けることで、私たちにどのようなメリットがあるのでしょうか。
理由の1つは、値動きの変動幅が分かりやすくなる点。
例えば「英ポンドが5ポンド変動した」場合、実際に変動は日本円換算が必要。
2022年7月は1英ポンド164円のため、日本円換算すると164×5=820円変動したことになります。
FXは決断力の速さも利益につながるため日本円換算するよりも、「英ポンドが〇pips動いた」と表した方が世界中のトレーダーが素早く理解できます。
このようにpipsを用いれば、異なる通貨ペアでも変動幅が一目瞭然で非常に情報が分かりやすいですよね。
そしてメリットの2つ目として、資金管理や利確目標が立てやすい面もあげられます。
例えば、FX取引で1万円の利益を得たとします。
上記2つを比較してみると、投資コスパがいいのは、前者①の方ですよね。
FX取引において、何円、何ドルの利益を得たかではなく何pips獲得できたかが重要。
pipsを使って資金管理や投資コスパの分析に役立てましょう。
1pipあたりの損益金額は通貨ペアによって異なる
1pipsあたりの損益金額は、円を含む通貨ペアと円を含まない通貨ペアで計算が異なります。
円を含む通貨ペアは、「獲得pips×0.01×取引通貨量」で損益が出せます。
ユーロ/円、10,000通貨で取引して+30pipsだったとします。
30×0.01×10,000=3,000
すなわち3,000円の利益を獲得したと計算できます。
円を含まない通貨ペアは、「獲得pips×0.0001×取引通貨量」で損益が出せます。
ポンド/ドル、10,000通貨で取引して– 50pipsだったとします。
-50×0.0001×10,000= – 50
すなわち- 50ドルの損失を出したと計算できます。
(1ドル約136円として、円に換算すると約6,750円の損失です)
1pipsはいくらなのか?計算方法を解説
1pipsを求める計算式は、「取引通貨量×為替レート×0.0001」です。
計算式は簡単なため、円を含む通貨ペア(クロス円)と米ドルを含む通貨ペア(ドルストレート)に当てはめて計算していきましょう。
クロス円とはFX(外国為替証拠金取引)における通貨ペアのうち、米ドル以外の通貨と日本円のペアを指します。世界の基軸通貨は米ドルなので、米ドル以外の通貨と円を取引する時は、基本的に円で米ドルを買い米ドルでその通貨を買うことになります。
この手間を省くため、それぞれのレートを掛け合わせレートを算出します。
例えばEUR/USDとUSD/JPYを掛け合わせればEUR/JPYが求められます。一方、USD/JPYのペアをドルストレートと言います。
出典:SMBC日興証券
円を含む通貨ペア(クロス円)の計算方法
【USD/JPYを10,000通貨取引した場合】
レート:1ドル110円
「10,000(通貨)×110(円)×0.0001=110(円)」になるので、「1pips=110円」となります。
取引通貨量によって、1pipsがいくらになるのか変わってきますので、自分が取引した通貨量を把握しておきましょう。
次は米ドルを含む通貨ペアで見ていきます。
米ドルを含む通貨ペア(ドルストレート)の計算方法
【EUR/USDを100,000通貨取引した場合】
レート:1ドル142円・1ユーロ1.06ドル
「100,000(通貨)×1.06(ドル)×0.0001=10.6(ドル)」になるので、
「1pips=10.6ドル=1,505.2円」となります。
こちらは少し難しく思った方もいるかもしれません。
円を含まない場合は、円に変換していくらなのかを知る必要があります。
便利な計算機を使えばあっという間に、「1pips」がいくらか分かります。
計算機の使い方を見ていきましょう。
取引量 | クロス円 | ユーロ/米ドル |
---|---|---|
1000通貨 | 10円 | 13.5円 |
1万通貨 | 100円 | 135円 |
10万通貨 | 1,000円 | 1,350円 |
100万通貨 | 10,000円 | 13,500円 |
※1ドル135円として計算
1pips計算機の使い方
海外FX業者のXMのサイトにある計算機を使用します。
使いやすいので、おすすめです。
使い方は非常に簡単で、表示されている項目に当てはめていきます。
①1pipsがいくらか知りたい通貨ペアを選択
②FX口座で契約している通貨を表示
③契約している口座のタイプ(これにより取引通貨量が変わってきます)
④取引したいロット数
⑤入力が終わったら計算をクリック
そうすると、下のピップ値に1pipsが何円なのか表示されます。
この計算機は便利なので、是非使ってみてください。
FX初心者のpipsに関する注意点
FX取引をおこなう上で注意喚起したい点は、損切りはpipsで決めないということ。
何pips逆行したから損切りしよう。
何となく20pips損失出てるから損切りしよう。
このようにpipsだけで判断しては、大きな損失を生む危険性があります。
この記事の中で、一番重要な部分ですので、絶対に読んでください。
pips幅で損切りを決めない
なぜ、pips幅で損切りを決めてはいけないのか。
それは、「エントリー毎に損切りを決める根拠が違うから」です。
更に言えば、トレード手法によっても損切りの根拠が違ってきます。
常に変化し続けるチャートに対して、根拠の無い自己都合のpips幅による損切りは、資金を自ら溶かしに行っているようなものです。
損切りは、金額で設定しましょう。
「pips×取引通貨量=損切り額」で許容できる金額に調整して取引しましょう。
FX初心者が1pips抜きの手法を使うのはまだ早い
pipsを用いた手法の中で、1pips抜きのスカルピング手法が有名です。
スキャルピングとは
数秒から数分程度の極端に短い時間に、何度も売買を繰り返して利益を積み重ねるトレード手法。
英語のscalpには「頭皮を剥ぐ」という意味もあり、薄い皮を何枚も剥ぐように、わずかな利幅を狙った細かい取引によって薄い利益を蓄積していく。
一つの利益が小さい分、損失も小さくなることが利点だが、取引回数が多いため売買コストがかかり、誤発注が増える可能性もある。
出典:野村証券
スキャルピングはFX初心者に人気の高い手法で、
「短期間で資金を増やせる」
「ポジションの保有時間が短いので、隙間時間で稼げる」
などの誘い文句が世に溢れています。
しかし、取引に慣れていない初心者がスキャルピングに挑戦して、資金を溶かす様をよく見てきました。
スキャルピングにも様々なやり方がある中で、1pips抜きのスキャルピング手法は、勝てると見込んだ相場で1pips獲得を狙ってスキャルピングします。
1日の間で1pipsのみを獲得するやり方は確かに現実的ではありますが、あまりにも利益が低く取引する意欲が失せます。
とはいえ、1回のトレードで1pips獲得を狙うのは、損切りやスプレッド・FX業者の約定力など、相場以外にもいろんな部分を考慮する点が多いです。
よって、初心者にはかなりハードルが高い手法のため、筆者はおすすめしていません。
FX初心者の方は、基礎をしっかり学び、損切りを徹底して、少しづつ資金を増やしていくこと先決。
まずはエントリーの制度を高める努力から始めてみましょう。
1pipsの利益を上げるコツ
pipsの基礎知識が深まった次は、利益を伸ばすためのコツを学んでいきましょう。
スプレッドやFX業者選び重要ですが、トレードルールもかなり大切。
損切りやレンジの時は取引をしないなど、pipsの損失を抑えることも重要です。
スプレッドが狭い通貨ペアで運用
スプレッドが広いと不利な状況でエントリーすることになります。
そのせいで、損切りをする羽目になったりするので、気を付けましょう。
スプレッドは通貨ペアや時間帯によって違います。
日本時間の早朝は、スプレッドが開きやすくエントリーをするにはあまり向いていません。
ですが、9時頃から全体的に落ち着いてくる傾向がありますので、それ以降からの取引をお勧めします。
通貨ペアですが、ユーロ/ドルや米ドル/円は海外FXでもスプレッドが低く、
値動きも比較的穏やかと言われていて、初心者が始めて触れる通貨ペアとしてとてもメジャーです。
スプレッドの狭い通貨ペアから取引を始めてみましょう。
損切りを徹底する
時折、「マイナス表示になっても我慢して待ってれば価格が戻ってくる!」
「いずれプラスになるだろうからまだ決済しないでおこう」
この様なつぶやきを見かけますが、正直お勧めしません。
資金が豊富で、ファンダメンタル分析も加味した上で今後思った方向に行く可能性が高いと
分析できたならいいですが….
小資金からレバレッジをきかせて、ハイレバトレードをしていくなら尚更、損切りスキルは必須です。
資金を溶かさなければ何度も相場に挑戦出来ます。
自分の資金を守るトレードを心掛けましょう。
相場に方向感がない時は取引しない
相場には一定の流れがあり、トレンド相場とレンジ相場があります。
レンジ相場の時は、値動きが極端に無かったり、方向感が無いのでエントリーしたら逆行を繰り返し
精神的にも資金的にも追い詰められやすいです。
基本的には、トレンド相場でトレードすることをお勧めします。
トレンド相場の時に同じ方向についていった方が、伸びた時に利益が大きくなるからです。
このように優位性のあるポイントを分析し、トレードしていきましょう。
約定力の高いFX業者を選ぶ
タイミングを見計らってエントリーしたのに、エントリー価格がずれてしまったら損益が変わるので避けたいですよね。
そのためには、「約定力」の高いFX業者を選ぶ必要があります。
海外FX業者では、XMが約定力が高く、
日本人ユーザーが多いため、日本語でのサポートも充実しています。
また、「入金ボーナスキャンペーン」などのサービスも頻繁に行っていて
まさに、少ない資金からトレードをするのに最適。
XMには無料で使えるpips計算機が用意されています。
ツールを使って早く正確に計算したい人は効率がいいのでおすすめです。
関連記事:XMの評判・口コミ|気になる悪評10選と利用歴5年の筆者の体験談を公開
まとめ:まずは為替レートを見ながらpipsを理解しよう
本記事を参考に、どれだけ多く「1pips」を獲得できるか考えながら、資金を守るトレードを心掛けるのが大事。
大きな損失を出さずに生き残りながら、チャンスが来た時に相場に参加し、着実に資金を増やしていきましょう。
コメント
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